はじめに:留学前にできることがある
大学で英語を教えている中で、
「留学して英語力を上げたいです!」
という声をよくききます。
この気持ちは尊敬できる素晴らしい姿勢です。
しかし、お金のかかる留学を目指す前に、できることが5つあります。
この5つを理解すると、効果的で実践的な英語力を「自分で」磨いていく手順が実行できます。
スポーツのスキルアップに似ています。
私が9年経験した野球と25年ほど勉強し続けている英語学習を比較しながら、見ていきましょう。
知識・基礎のレベル上げ
当たり前なのですが、基本です。
「英語しゃべりたい」
という人に限って、これができない人が結構います。
基礎がわからないと練習方法もわからず、何もできません。
野球の場合
- 正しい走り方
- 正しいボールの投げ方
- 正しいバットの振り方
- 野球のルール
- ポジションや打順の役割
英語学習の場合
- 正しい単語の読み方
- 正しいアルファベットの書き方
- 正しい文章の読み方
- 基本文法
- アクセントやイントネーションの役割
こういう基礎をしっかりとやっておくと、応用レベルでレベルが上がっていきます。
まずは、ここを「自分で」理解・練習できるよう工夫する。
この後の手順に深くかかわってきます。
うまい人のマネをする
これもやらない人が多いです。
たとえば
野球の場合
- プロ野球の試合を見る
- なりたい選手を見つける
- ピッチング・バッティングフォームをマネする
- 体に刷り込ませる
- チームメイトに見せてみる
英語の場合
- 手本を見る(テキスト・先生・歌手・芸能人)
- どんな手本を目指すか見つける
- その人の英語をマネする
- 口を慣らせる
- 第三者に見せてみる
「1」の基本がある程度できると、この工程「マネ」が自分で挑戦できます。
うまいひとのマネをすること。
スポーツでも英語でも同じです。
中学高校でスポーツ選手のマネがうまかった人。
センスありませんでしたか?
自分で自分の動きを確認・修正
ここから少し難しくなってきます。
でもこれを「やるかやらないか」で伸びが違ってきます。
野球の場合
- 鏡の前でフォームチェック
- ビデオで録画して詳しく見てみる
- 自分なりに修正してみる
英語学習の場合
- 鏡の前で口や舌の動きを見る
- 発音しているところを動画にとって自分で見る
- 自分なりに修正してみる
「2」を発展させた手順です。
この過程を自分で修正できるかどうかで、初級~中級の差が生まれます。
指導者からの指摘・修正
ここでやっと、第三者を使うのが良いです。
この過程をいきなり求める人が多いです。
野球の場合
- 監督やコーチに適切な指導を受ける
英語学習の場合
- 英語教員に発音や間違いを指摘してもらう
自分で練習していく中で、どうしてもわからないところが出てきます。
その時は指導者の存在はとても重要です。
ただ、すぐに指導者頼みになってしまうのも良くないです。
自分でレベルを上げる能力があがらず、中級レベルになれません。
- 学校の授業
- 部活の練習
↑これって、かなり恵まれているんだなぁ、と感じませんか?
教えてくれる人がいる状況。
かなり幸せです。
活かしましょう。
実践レベルでの成果発表・発揮
英語だとなぜかいきなりここをやらせようとする教員が多いです。
「いきなりしゃべって」とか、です。
無理です。少し視点を変えてみると、
野球の場合
- 部活の全体練習で監督・コーチにアピール
- 認められれば練習試合に出場、でなければ 1. 2. 3. 4.の繰り返し
- 練習試合で結果を残せれば公式戦へ、でなければ 1. 2. 3. 4.の繰り返し
- 公式戦で結果を残せれば、上の大会や選抜チームの可能性
これをいきなりやれ、と言われても無理ですね。
英語学習の場合
- 授業のパフォーマンス・発表で先生にアピール
- 認められれば評価アップ、でなければ 1. 2. 3. 4.の繰り返し
- 中間・期末試験で成績アップ、でなければ 1. 2. 3. 4.の繰り返し
- 資格試験(英検・TOEIC・TOEFL・IELTSなど)でスコアアップできれば、進路の選択肢が増える
前の部分でも書きましたが、
部活や日々の授業を違った視点で見ると、
指導者がいる恵まれた環境ということがわかります。
特に学生で、指導者がいる環境があれば、恵まれています。
予習・復習はである程度自分でパフォーマンスを上げておく。
これはかなり重要です。
また、まだ初心者レベルなのに
- 有料のセミナーや英会話学校
- 留学を目指そうとする
これはとてももったいないのです。
まとめ:自分で苦しんでやってみること
以上みたように野球でも英語でも、まずは基礎を固めてから応用する流れは同じです。
また、基礎が自分でもできない段階で指導を仰いでも、自分でできるようになりません。
できそうでできない、この「自分で」の部分、このブログでも引き続き深く扱っていきます。
この部分、色々とアップデートしました。
まず何が何でもやっていただきたい練習方法に関しては↓
↑とセットでやると効果抜群(かなり疲れますが)なのが
これを活かしてTOEICを受けてみようという志高い方は
こちらをどうぞ。
コメント
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