大学院に行った。高学歴。大学で教えてる。社会的ステータス「大学教員」
でも「非常勤」講師。専任(正社員)になれない。
今後の生活が不安。
かといって一般企業に戻る自信と勇気がない。
こんな大学教員は多いです。私もそうでした。
- 35歳までに専任のポストになれないと、その後はずっと非常勤のまま。
- 40歳以上でやっと専任では扱いずらい。
- 40歳までに専任になれなかった人を雇いたくない。
そんなことも言われる厳しい大学教員の人事です。この記事では、
- エリートではない
- 業績もそんなに秀でるものはない
- 22~30歳(大学院生~非常勤)
- でも研究は前向きに頑張ってる
- 何とか専任になりたい
という人のための記事です。
私は、長くやっていた野球でもロクに結果が残せませんでした。
挫折して焦って就活して新卒で正社員になれましたが、何もできないポンコツ社畜でした。
しかし、その営業生活で学びました。
社畜は嫌だったので、何が大切かを見極めました。
その結果、大学院生活(留学含む)を28歳で追えて、30歳で専任になれました。
非常勤の期間は1年ちょっとです。
この期間に専任の公募に出した数は1。
星取表:1打数1安打。
この経験で、どうすれば大学専任教員のなれるかを説明します。結論から言うと
野球しかできなかった体育会系社畜が30歳で大学専任教員になるまでにやったこと
・書く練習(日本語・英語)
・話す練習(プレゼン・ディスカッション)
・指導受けて修正
・練習成果の発表(学会・論文)
・営業(学会でペコペコニコニコ・名刺交換)
・イギリス留学
・TOEIC 925これでやっと任期付き。
— ちー the 歌って踊りたい大学英語教員 (@chiharu_samurai) May 18, 2020
こんな感じにまとめてあります。
この「営業」についてもう少し詳しく解説します。
大学業界でなくとも、一般の業界の就職・転職・ヘッドハンティングでもこういうことは行われています。
現在の若手と言われる大学教員でも、研究室を持っている人はどのように専任になっているかも、知ることができます。
学会
これが一番重要です。特別な事情がなければ絶対行ってください。
学会は表向きは研究発表の場ですが、裏の意味は
- 出会い
- 営業
- 人事
です。仕事が動きます。
行くだけでなく、何をやればよいでしょうか。
具体的にやることを挙げていきます。
笑顔で元気よく挨拶
自分の存在を知ってもらいましょう。知られないと学会に行く意味がないです。
大学院生や常勤でない人にとって学会は研究の場として行ってはいけません。
就職活動の場です。
うるさい・迷惑でない限り、できる限り
- フレッシュに
- 元気よく
- 誠実に
ポイントは
と思わせられるかどうかです。第一印象が勝負です。
本当にさわやかに。
今時期、単なる陰キャは雇ってもらえません。
研究デキる「だけ」のアピールも意味ないです。
学生受け、保護者受けが良い(よさそうにしている)人は印象が良いです。
同僚となった際、廊下で元気よく挨拶してくれる人が良いです。
超エリートで研究が凄くても、挨拶とかできない人はいりません。
就活の基本中の基本です。
名刺交換
挨拶で印象付けたら次は証拠を残しましょう。
話す機会を何とか見つけて、できるだけばら撒きましょう。
ばら撒いてるときは笑顔で、誠実に。
そして名刺を交換しましょう。
懇親会で夜遅くなって、朝気づいたら
「こんな名刺もらったな。良い奴だったな」
と思われましょう。これができたらとりあえずの目標達成です。
非エリートが大学専任教員になるには、営業です。
懇親会
これも絶対行ってください。行かない意味がわかりません。
ここが一番重要です。
安くて3000円、高くて8000円などですが、自己投資です。
最初は居場所がありません。孤独です。
がやがやしてる中、ポツンと飲食するボッチです。
ですがここで飛び込み営業スキルを発揮です。
- 発表者に
- 「今日の発表ありがとうございました」&質問
- 話していない人に
- 「~です。初めてきたのですが・・・」
- 忙しくしている先生(大体若手)に
- 「何かお手伝いしましょうか」
- 院生らしきグループに
- 「~です。初めてきたのですが・・・」
- 話せたら
- 「名刺交換よろしいでしょうか」
- (相手がなくても自分は渡して「メールアドレスもよろしいでしょうか」)
探せばいくらでも話すチャンスはあります。
ニコニコ笑顔で挨拶していれば相手から興味を持って
「初めてですか?」
「ご専門は?」
などと話しかけてくれます。
話しかけてくださいオーラもどんどん出しましょう。
大体誰かの紹介などで行くことになります。
もし全く誰も知らない学会に行く場合、事前に誰かにメールをしておく、など準備をしておくことも良いです。
懇親会では名刺を配れるチャンスが多いです。
※名刺交換できなかった場合
メールアドレスを交換してください。絶対です。理由は↓です。
メール送信
次の日に名刺・メールアドレスをゲットした先生方にこんな文面を送りましょう。
************
件名:御礼
~~~先生
先日の~学会、懇親会ではお話しでき光栄でした。
特に先生の~~のお話、勉強になりました。
お時間をいただきまことにありがとうございました。
また~についてお話しできること楽しみにしております。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
~~大学~~~
*************
これができれば、完璧です。印象に残ります。
大学専任教員は日々、研究・授業・大学業務、学会業務、地域の仕事以外に、数多くのものメールをさばいています。
そんな中にこういう感謝のメールがまぎれていると絶対に嬉しいです。
感謝の気持ちはどんどん伝えましょう。
相手のメール受信履歴に残しておけば、なんかあった時に
「あいつにこの面倒くさい仕事頼んでみようかな」
となることがあります。
そういう風に思い出してもらえれば、チャンスです。
ただしメールマナーは守りましょう。詳しくは
基本的ですが、こちらを見て下さい。
しばらくすると声がかかってくる:実例
以上のようにコツコツやっていると、自分のことを気にかけてくれる先生が出てくるはずです。
その先生や周りの先生から
「~君、~大学で~のポストが出るけど、どう?」
という話がきます。
事前に条件や仕事内容を教えてくれます。
私はこれで
「TOEIC 900 が条件で、仕事は留学業務でキツいし、任期付き、だけど君なら50%で可能性がある。」
と言われました。
こちら(JREC-IN、大学教員の就職情報検索)で該当の大学の応募書類を作成し、送付。
英語・日本語面接の後、その日の夕方に学科長から電話がかかってきました。
任期付きではありますが、専任への一歩が始まりました。
このポストに就くまでに、この案件しか応募しませんでした。
任期付きでもなれない人が多い中、かなり恵まれた状況です。
ただ、そのために色々な準備をしていたおかげで結果が出ました。
任期「無し」への道のりについては別の記事で書きたいと思います。
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